2017年 01月 22日
加齢によるコラーゲンの合成力の衰え
皮膚や骨のコラーゲン量が減る
歳をとるとコラーゲンの変質がおこると共に、皮膚や骨などでコラーゲンの量が減ってきます。
皮膚ではコラーゲンの繊維がからみあって網目構造をつくり、これが弾力性のもとになっているのですが、高齢になると共に繊維がまばらになり、一本一本が細くなり、からみも少なくなります。この結果、皮膚は弾力を失い、大きなシワやたるみができてきます。
骨はコラーゲンの繊維の周りにハイドロキシアパタイトというカルシウム化合物が沈着してできているのですが、歳をとるとコラーゲンもハイドロキシアパタイトも減ってきます。
その結果、骨はスカスカになり、もろく折れやすくなってきます。骨量の減少がある値をこえると、骨粗鬆症と診断されます。
関節の軟骨層が薄くなる
関節は骨と骨のつなぎ目ですが、骨どうしが直接つながっているわけではありません。骨と骨の間には弾力性に富む軟骨があります。この軟骨がクッションになって、外から加わる力をうまく吸収してくれるのです。
軟骨の主成分もコラーゲンですが、歳と共にコラーゲンが減り、軟骨層が薄くなってきます。そうするとクッションの働きが弱くなり、その結果、関節が動きにくくなったり、痛みを感じるようになります。
やがて、炎症がおこり、変形してきます。これが変形性関節症です。歳をとると、大勢の人がこの病気に悩まされます。
合成と分解のバランスが崩れる
歳をとると骨や皮膚などでコラーゲンが減ってしまうのは、コラーゲンの合成と分解のバランスが崩れてしまうからだと思われます。特にコラーゲンをつくる細胞が老化して、コラーゲンの合成力が衰えてくるのが、第一の原因と考えられます。
また皮膚の場合、紫外線を浴びると、コラーゲンの分解が速くおこることがわかっています。
紫外線はお肌の大敵、浴びすぎないように注意しましょう。
細胞とコラーゲンの老化の悪循環
歳をとると細胞が老化し、コラーゲンの合成や分解が衰えてコラーゲンの入れ替わりが遅くなります。そうすると、コラーゲンは長いあいだ体の中に留まることになります。すると糖と化学反応をおこして変質する機会がふえてしまいます。
一方、コラーゲンは細胞の足場になり、ミクロの環境をつくっています。当然、コラーゲンの状態は細胞の足場に影響を与えます。コラーゲンが老化し変質すると、細胞に悪い影響を与え、細胞の老化を速めることになります。
このように人間の体の中で、細胞の老化とコラーゲンの老化の悪循環がおこっていると考えられます。
by beauty-moisture
| 2017-01-22 11:50
| 若さと健康の支えコラーゲン